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お茶を飲みながら・・
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■ 歴史小説 / 歴史
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徳川将軍家十五代のカルテ
篠田 達明 ;新潮新書 (119)ISBN: 410610119X
徳川将軍の文献や実際の墓の骨の状態を見て当時の将軍や御台所達の健康状態や死因について書かれたもの。
家光がうつ病だったり、綱吉が超小柄だったりするなど驚きの事実がある。その健康状態などで当時の政策などを なぜ行ったのかという原因のひとつが浮かび上がってくる。

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司馬遼太郎;新潮文庫(上中下)
幕末に活躍し志半ばで倒れてしまった長岡藩河井継之助の生涯。
武家社会の限界を感じながら、世界に対しての明快な理解を分かっていながら新政府軍と「心ならずも」対立し、そして散っていった河井の生涯はある意味本来の武士道の美しさ(変な意味でなく)を感じることができます。
河井継之助の思想は陽明学から発し、小さな藩長岡藩を「新政府でも佐幕でもなく」 独立させた国にするという夢、そして「戦争はしたくない」と極力避けようと努力する様は司馬遼太郎の筆はとても分かりやすく、力が入っているように感じました。
この中のエピソード、長岡藩の中で意見が対立し、河井と犬猿の仲の小林虎太郎の家が焼け出されたとき、河井は家財道具を持って見舞いに訪れます。小林は涙を流さんばかりに感激しますが、ここでえらいのは「心をこめて」自分に河井にしてあげることはこれだけと河井の政治について激しく糾弾します。普通の人間ならこれで懐柔されるのがオチ。
しかし、本当に国家のことを考え、河井のことを考え、立場は異なりながら長岡藩の ために激しい意見を述べた小林にちょっと感動してしまいました。そして河井もえらかった。「頭が割れるほど」聞いたらしく、その小林の意見にはあまり動じなかったけれども その心が理解でき、このような行動をとった小林に感動します。普通なら「せっかくもっていってやったのに」と卑しく思いそうですが(私ならそうかも・・(--;;;))、このエピソードはなんだか「武士らしい」と思ってしまいました。全編読んで思ったのは河井の考え方がやや理想主義的であるとは思うけれども、「卑しさが全くない」と思いました。 これを読むまで河井の名しか知らず、あまりどのような人物かは知らなかったのですが、 薩長側からでない幕末を読む機会が今まであまりなかったので勉強にもなったし、上記の エピソードはかなり心に強く残りました。

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風土記 1
秋本吉徳(全訳註);講談社
横に注が載っているので大丈夫♪1は常陸の国。なぜかヤマトタケル尊が天皇になっていたのでびっくりしました。常陸国は全く知らなかったので身近に感じられます。続きも読みたいけどなかなかでない・・。 

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コンスタンティノープルの陥落
塩野七生;  ISBN : 4101181039
あの東ローマ帝国の都、コンスタンティノープルが トルコの若僧のメフメット二世によって陥落されるまでを描いた歴史絵巻。ヴェネチアやジェノバにとって重要な貿易地のコンスタンティノープルが 陥落されるまでのイタリア人の様々な立場からの思惑、陰謀、戦い、、塩野さんの冷徹でかつ読みやすい文章で一気に読めてしまった。

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イギリス王妃たちの物語
チューダー朝がはじまるまでのイングランド建国からの王妃サイドからみた歴史である。私は中世史が苦手なので、少しかじろうかなと 思い、買ってみた。歴史の陰に女ありとはホンマです(笑)文章もわかりやすく、英国史についての入門書としてもOK

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悦楽の園〜ボッス〜
中世の謎の画家、ボッスの生涯と絵についての解説本。カラーなので買ってしまった。 いやーーー、アヤシイ絵。てのが感想。(笑) でも、昆虫の絵とか変にリアルだし、妙にひかれる絵です。中世って暗いイメージだったんだけど、ちょっと変わりました。

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アラブから見た十字軍
題のとおり、征服されかけたアラブから見た十字軍記。教科書でも、十字軍の事は常に ヨーロッパ側から論じられてきた。これは、アラブ側からみた「フランク」がアラブに対して何をしてきたかを資料である。歴史は常に「こちら側とあちら側」それぞれの立場からしか論じていない事が多い。ヨーロッパでは素晴らしい事でもアラブから見ればひどい事がたくさんある。「歴史」を学ぶ上にも勉強になる。

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西洋中世の罪と罰
阿部勤也
中世史に興味が現在あるのでこれもその一巻で買いました。 上の「アラブから〜」とは反対の西洋からみた十字軍も少し載っていて今度は”両側の立場”からより詳しくみることができた。 そのほか、キリスト教の罪、懺悔、性的抑圧、、日本の中世とは全く違うので面食らうことが多かった。

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東北学 2巻
きつつきは、いろんな街へでかけた時必ず、その街の食べ物や(はもちろん(^o^))、歴史について書いた本を読みます。 なんとなく修学旅行っぽいのですが、そういう風に調べていくのが好き。 でも、東北について書いた本って超専門書はあってもなかなか軽いよみものは京都では見つからない。。奥州藤原氏のも見つからないんだよ! 「東北学」は、東北で見つけた本。東北について研究論文あり、エッセイ在りで3巻まででています。私はシャーマニズムについて興味があるので、その特集の2巻を買いました。これが面白い!東北には”イタコ”の他にも”オナカマ”などのシャーマン(巫女)がおり、それは北陸にも、韓国にもロシアにもある。。古代神宮皇后もシャーマンだった・・。などなど面白い論文がいっぱい。専門知識はないけど面白く読めました。もちろん民俗学もあります。 東北学・・面白い学問分野かもしれません(^o^)

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かくれキリシタン 歴史と民俗
ちょっと古い本ですが、長崎の「かくれキリシタン」について調べられた本。この時代、一瞬西洋と交わり、そして暗い鎖国時代に入りました。その一瞬の輝きの間にどうして「キリシタン」になったのか、そしてどうして厳しい弾圧の間にもかかわらず「かくれて」信仰を持つことができたのか。色々原因があると思いますが、とにかく一所懸命信仰を守り続けてきた人たちに感動できます。宗教とは?ってちょっと考えさせられました。

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新編 近代美人伝
長谷川時雨;岩波文庫
主に大正期に活躍した”美人”の伝記。この本は一時期絶版でしたが復刊しました。今も知られている与謝野晶子、九条武子、柳原白蓮、平塚らいてうなどいろんな立場であの時代を生きた人たち。作者長谷川時雨の書く「美人」とは顔だけでなく一所懸命凛と生きた人の事を書いています。(ちなみに長谷川時雨も瓜実顔の美人です)

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太陽の王ラムセス
5巻シリーズです。 むちゃ笑える・・!特に古代エジプト史がだいすきな人は、「感動」とは 違う意味で笑えるだろう。NHKの大河ドラマと思って読めば、一応起承転結はっきりしているし、投げ出すことはないと思う。

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さかさま文学史黒髪編
寺山修司;角川文庫 (絶版)
寺山修司は、小説や評論、エッセイ、戯曲を書いたりなど多彩な才能を持つ人。
結構好きで一時期はまりました。その中で彼はいくつか歴史エッセイみたいなのも書いています。 「さかさま世界史怪物伝」など。この黒髪編は、女性から見た「有名人・芸術家」が書かれています。
”正史”では、有名人で人格者であるような人でも、その関係した女性から見たら・・また捨てられた 人からみたら・・どうなるか。女性の哀しみも伝わってきます。寺山修司はその人たちに光を当てて ”正史”となってしまった。有名人に冷たい目を向けています。女性たちの生き方に対して優しい目線で 書いているところが私は好きです。ただ絶版なので残念。もっと読まれてもいいのにな。

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